音楽理論を知っている人も、あまり知らない人も、これだけは聞いたことがあるだろう
「ドレミファソラシド」
そう、音楽の基本となる音階のことです。
「ドレミの歌」
っていうのが、あるくらいですからね。
この「ドレミファソラシド」、実は、イタリア語だったって知ってます?
まぁ、それは今回はあまり重要ではないんだけど、とにかく日本ではこの呼び方が定着していますよね。
ところが、ピアノとかを見るとこの音階以外にも音があるんですよね。
このドレミファソラシド以外にも「黒鍵」というのがあって、
例えばドとレの間に黒鍵があるのだが、そこは「ド#(シャープ)」または「レ♭(フラット)」と読む。
今回のテーマは、この#とか♭とかのことなんだけど、どうしても長い文字列になってしまって、呼びにくいのだ。
ドレミファソラシドは、言葉一つで言えるので、(ファは表記上は2音だが、一言で表せる)音程と音階を合わせた呼び方ができるのでいい。
例えば「ソミレドレミド」とそのまま口で音程を取りながら、音階を読むことができる。
ところが、これにどこか#や♭が入ったりすると、突然この音程を一言で言い表せなくなってしまうのである。
例えば「ソ#ミレドレミ♭ド」と変化してしまったときなどは、言葉でいうと
「ソシャープミレドレミフラットド」
と、とんでもなく長い呼び方になってしまい、とても音楽どころではない。
かといって、同じように「ソ」のまま読むのも気持ち悪い。
どうにかならないのか。
そう思って調べてみると、それなりに調べればある。
例えばドイツ語ではドレミファソラシドに変わって、「CDEFGAH」で表記する。
「C」(ド)はツェーと読む。「D」(レ)はデーと読む。
ここでは全部は省略するが、このようになっている。
そして、半音階にも呼び方はあるのだが、そこが私的には難しく感じてしまう。
ピアノ的に言うと「C♯」も「D♭」も音程は同じ。
ところが、ドイツ的音階でいうと「C♯」はツィス。「D♭」はデス。
同じ音なのに、呼び方が変わってしまうのである。
これにはちゃんとした理由があって、厳密に言うとシャープとフラットは音が違う等の認識から来ているらしいが、ことポピュラーな音楽観点から言うと、ちょっと面倒くさい。
もう一つ「ドディレリ唱法」というのもある。
これは、「ドレミファソラシド」を基準にした呼び方なので、なじみやすくはあるのだが・・・。
これも結局は同じ手法。ド#の時は「ディ」と呼んでレ♭の時は「ラ」と読む・・・。
結局、規則性はわかるのだが、日本語読みするとかぶってしまう音も出てくるし、なんにしろ、#と♭で呼び方が変わるのはいただけない。
それならば、作ってしまえばいいのではないか!!
単純にそう思ったのである。
どうやって作るか。
色々と考えてみた。
1.まずは、「ドレミファソラシド」を母音に当てはめてみると、「う行」がないことに気付く。
そこで、ピアノの黒鍵にあたる部分を、全て「う行」で統一することにした。そうすることによって、「黒鍵=う行」という関連付けができるものと考えたからである。
2.次に、う行を全部書き出してみる。(カタカナで)「ウクスツヌフムユルグズヅブ」基本的にこの13音。(シュやギュなどの拗音は表記が2音になるので抜いた)
3.そこから使えなさそうな音を省いていく。
まず、「ウ」は母音なのでやめる。
次に、「フ」も「ファ」と間違える可能性が高いため省く。同じ理由で「ブ」も。
4.この時点で残った言葉「クスツヌムユルグズヅ」の10音。
黒鍵部分は5音なので、ここから5音を省く。
基本的に特徴のある言葉のほうが使いやすいし覚えやすい。
そう考えるとまずは、濁音は発音しづらく、使いにくいので、「グ・ズ・ヅ」を省く。
「ス」は摩擦音で、特徴のある言葉なので使いたい。
「ス」を残すとすると、「ヌ」が表記上似ているので、省くことにした。
「ル」か「ム」を使いたい。
しかし、「ム」は、発音がしづらいし、聞き取りにくい音でもあるので、省くことにした。
こうして残った5音「クスツユル」ができた。
5.これを各黒鍵に当てはめていく。
ド#(レ♭) =ル(レにつなげるために近い音を使用)
レ#(ミ♭) =ツ(ソと表記が似ているので、あまり近いところじゃないところで使用)
ファ#(ソ♭)=ス(ソにつなげるために近い音を使用)
ソ#(ラ♭) =ユ(余ったのがこの音)
ラ#(シ♭) =ク(この音が7th(セブンス)の音なので、形が近い「ク」を選んだ)
主に上記の理由から、こういう風にさせてもらった。
こうしてできた12音階呼び方。上がるときは、
「ドルレツミファスソユラクシド」
下がるときも同じ、ただ反対から読むだけ。
「ドシクラユソスファミツレルド」
こうすると、半音階も全部言葉で言いながら音程もたどれるので、いいと思うんだけどな。
この方法が、標準になってくれることを望みたいと思う今日この頃でした。
私は、この方法を提唱したいと思います。
「MAOS唱法」と呼ぶことにしよう!
フリマリー 音階教本音律と音階の科学 (ブルーバックス) [新書] / 小方 厚 (著); 講談社 (刊)
CKDNEFPGTAUB
k=c#/df n=d#/ef p=f#/gf t=g#/af u=a#/bf
読みは音符読みしやすいように
シケディヌイファプジティアウビ
気に入ったら使ってみてください。
ムトウ記譜法の
ド・〈ディ〉・レ・〈メ〉・ミ・ファ・〈フィ〉・ソ・〈ル〉ラ・〈セ〉・シ
ってのもありますね。